肝心なところが描かれてないからかアーサーが何故ジョーカーになったのか全然納得できない。しかもジョーカー以外の人物が誰一人としてちゃんと存在していないから誰が殺されても何も感じられない。ゴッサムシティの>>続きを読む
もちろんいい作品だが、なぜこんなにも評価されたのか最初は腑に落ちなかった。でも、観てからしばらく経っても頭の中をよぎるワンシーンワンシーンが、この作品の強さだと思った。やはり、ポンジュノは高みにいる。
誰の気持ちも軽んじない。まっすぐ向き合って逃げずに描く。どれくらいの心があればこんな作品がつくれるのだろう。
一人芝居だけでこんなにも息を飲むような激しい展開。無駄なシーンがひとつもない。かと言って不足もまったくない。
そしてたったひとりでこの闘いを演じたデヴィッド・オイェロウォ、すごい。
描き方が現代に合っていて秀逸。本物のロンを演じたジョン・デヴィッド・ワシントンはデンゼル・ワシントンの息子なのだね。
ロマン・ポランスキーの妻シャロン・テート殺害事件をタランティーノが描くとこうなる。タランティーノなりの希望に溢れたあっという間の2時間40分。
広い世界であっても閉鎖的な列車の中でも、結局人間は階級という概念を捨てられない。ただ、最も純粋な者だけでやり直せば、もしかしたら変わるかもしれないという希望を感じた。
前作の『15時17分、パリ行き』でも同じことを感じたが、なぜこの作品を撮ろうと思ったのだろう。娘の突然の心境の変化は一体何だ。自分と重ね合わせたか?
数々の名作をつくってきたイーストウッドは、自分の人>>続きを読む
だんだん凶暴化していく父親や叔母。だんだん暴徒化していく近隣住民。自分のことしか考えてない人々が住む街で起きた話。
この映画を劇場で観れたことは、自分の人生にとって有意義だった
多くが未解決事件というネイティブ・アメリカンの保留地に隠された闇。それ以前に、そもそも被害者が白人だったら同じことが起きただろうか、という根本的な差別を感じずにはいられなかった。
ファティ・アキン監督自身もトルコ系ドイツ人。ドイツでは2000年代に本作と同様の事件が何件も起きている。アキン監督の知人も被害者だそうだ。
何を描くかと、どう描くかが、その両方を高め合ってともに素晴らしく、ゴッホに観せてあげたいと願うような作品だった。
ゴッホの軌跡を追いかける主人公の彼のジャケットは、ひまわりの黄色だった。ゴッホが大好き>>続きを読む
とんでもなく弱い男の話。次第に化けの皮が剥がれるわ剥がれるわ。ちょっとやり過ぎ。少なくともマトモな話じゃない。
1967年デトロイト。このただただ最低で、胸くそ悪い事件が起きた。 南北戦争が終結したのが1865年。100年余り経ってもまだ差別はなくならない。ちなみにこの事件の翌年、キング牧師が暗殺されている。
こんな風に人が怒りで変わっていく映画を、わたしは初めて見た。
Anger begets more anger, and forgiveness and love lead to more forgiv>>続きを読む
てっきりお菓子依存症かと思ったらスーパーで店のもの仕入れしてるし、金払えば釈放してやるなんて取引相手をおびき出すための嘘かと思ったらマジで金とるし、息子は変なおっさんと前から知り合いっぽいし、あと10>>続きを読む
戦地と民間船が常に同じ時間軸で表される。軍人も、助けに向かう民間人も、皆で闘った証だと感じた。
ドイツ人の顔が一度も出てこないことで、より強いメッセージを受け取れた。
過去の方のケイシー・アフレックは、もっと現在との差を出した方が良いのではないかと思ってしまった。物語をわかりやすくする必要はないけど、そうでもしないとちょっとキャラが弱いかなぁと。たとえば、イニャリト>>続きを読む
1945年デンマーク、戦時中にナチスが埋めた約200万個の地雷を素手で除去させられたのは、捕虜となった2000人近いドイツ兵。そのほとんどが、10代の少年兵だった。
加害国が被害国を生み、被害国が加害>>続きを読む
ダルデンヌ作品では珍しいサスペンス人間ドラマ。人間の弱さをトコトン描いた作品だった。弱さは罪を招く。その罪がまた弱さを招く。医者が治して回ったのは、人間の心だった。
バラバラに壊して中身をぜんぶ見てみたら、はじめて分かることがある。壊さないでも、キレイなままでも、ほんとは分かりたいけど、なかなかむずかしい。自分の心の中でさえ。
それぞれの出来事をもっと丁寧に描いて欲しかった。最後は走り過ぎ。「そしてその後…」的な、なんというか、エンドロールの背景で切り替わるスライドショーみたいでもったいなかった。
あと、自意識垂れ流しでもい>>続きを読む
映画の良し悪しをそういうことで語るのは好きじゃないけど、この圧倒的な技術力と安定の演出力に、シーンが変わるたび吸い込まれる気がした。
細部まで計算し尽くされた素晴らしい風刺映画。わたしも、プロパガンダに操られる大多数の人間の1人でしかないことに気付かされました。お見事。危ないところでした。