座高豆腐さんの映画レビュー・感想・評価

座高豆腐

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シティーハンター(2024年製作の映画)

3.6

 本作の印象は、原作を知ってる/知らないで大きく分かれると思う。私は知っている側で、本作を好意的に受け止めた。
 ストーリーは、あの大作をよくまとめたなと感心はするけれど、特筆する部分は無い。よくある
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終わらない週末(2023年製作の映画)

2.9

全然面白くない作品では無い。中盤位までは、いい感じにハラハラする。核心的な状況の解明は、成されようと成されまいと個人的にはどっちでも良いのだけれど、中盤以降の出来事における「んー?そうかなー?そうなる>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.1

本作は、特撮映画である。その事実において、最高到達点といえるだろう。であるので、脚本の人物ドラマに関しての普通性、もしくは浅め感の、ありきたりな話である事には、仕方が無い。というか、あの程度の分かりや>>続きを読む

クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.1

時間潰しで何気なく観始めたが、グイグイと引き込まれていった。視点が、主人公寄りだがベタベタした近距離じゃなく、全体像として丁度良い距離感で時世と人間模様を展開させていくので、人によっては若干物足りなさ>>続きを読む

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

4.0

勝手に足を止めても関係無く、残酷にどんどん日々は通り過ぎていく。同調して前進するには、キチンと“さよなら”を言って、自分の人生は自分で向き合っていくしかない。そう訴えてくる度に、要所要所で上手く言い訳>>続きを読む

音楽(2019年製作の映画)

4.1

不条理系のギャグアニメでもあるし大きく青春映画でもあるけど、やっぱり「音楽」作品。しり上がり寿やじみへんが好きな人は、抵抗無いんじゃないかなと思う。

原作の絵を雰囲気やその味を壊さないまま、労力を惜
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ベルリンファイル(2013年製作の映画)

3.2

映画館へお金を払ってまでは観ようとは思わないけど、サブスクで楽しむには丁度いい作品。

公開された2013年の北朝鮮では、指導者交代があった時期でかなり不安定な情勢下であったし、実際に独裁政権下での政
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.1

活字媒体で輝くスタイルを映像化した為に失速した、素材は豪華な残念な作品。

時代という社会に帰属して年を重ねる中で避けて通れない、習得した愛想笑いで得る種類の“安定”という大人と、まだ何者でも無いって
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

戦争を題材としているが、戦闘映画ではなく撤退劇。なので、映画内では敵を打ちのめしたりなどの物理的な勝利では無く、壊滅的な敗北を回避する為の戦術的勝利を描いている。

個人的感覚で乱暴に言えば、大戦の結
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.6

現時点で最高の映像迫力、それに尽きる。映画館で観なければならない作品。

ストーリーは王道(ベタ)。多人種国家アメリカ・ハリウッドが脈々と培ってきた、間違いなく計算通りにどんな観客でも盛り上がる方程式
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

4.0

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームを観てから観賞。

観なくても分かるが、恐らくマーベル作品の今後の主軸として、マルチバースが大きく絡んで来そうなので、スパイダーマンを観てからのが断然良かった。
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.8

小難しくなく、最高にワクワクした。関連作品は観ていなかったが、丁寧な会話劇などで見当が付き、十分楽しめた。機会があれば、過去作品を観たいと強く思う。

スパイダーマンシリーズだけじゃなく、他シリーズと
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浅草キッド(2021年製作の映画)

3.9

暴力とエロとゲロにまみれた時代の浅草を、映画というエンターテイメントにしっかり落とし込んだ佳作。

リアルに再現したら、痛くて汚くてただ悲しい作品になったと思うが、脚本と演者と監督の手腕で、そういった
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.4

戦争映画であるが、派手な戦闘シーンは無い。1カット風の、ずっと主人公に寄り添った画角なので人間関係や戦闘の背景などの分かり易い説明は無い。1カット風の演出上、回顧シーンなどは無いので映像で現行する会話>>続きを読む

僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

憧れを抱き、彼女たちはスポットライトの下に立った。スポットライトに照らされ続けるには、あんなに傷付かなければならなかったのか。

何故欅坂は櫻坂になったんだろうと軽い気持ちで視聴。あまり知識が無くても
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.1

学校、仕事の疲れや人間関係のストレスが溜まった、週末などにゆっくり観るのがおススメです。

派手さや奇をてらった事は起きないけれど、ゆったりとストーリーが流れ、1960年代を一生懸命生きていた人々の人
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アーミー・オブ・ザ・デッド(2021年製作の映画)

2.5

観るポイントを作り過ぎているため、ゴチャついてストーリーがまとまっていない。同じ理由で謎が多く話が進行し、ほぼ解明しない。スリムにまとめれば、良作に成り得たと思われるから残念。グロが多いので注意。

新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

3.7

真新しさは全く無いけれど、分かり易い。とても面白かった。
難しく考える事は無いので、家族や友人らと観ても楽しめると思う。テンポがすこぶる良いから観賞中に余計な事を感じず、小難しく無いから安心して没頭出
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

これまでの作品を包括し、終盤にエヴァっぽさ(特にTVシリーズのぽさ)を怒涛に打ち込みながら、人と人との繋がりを描いた作品は観客も登場人物達も大人になって、ちゃんと終わった。

CG画による数か所の動き
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