こくい

ウマ娘 プリティーダービー Season 3のこくいのレビュー・感想・評価

4.0

ありがとう…ありがとう、キタサンブラック…!!!

脅威の末脚。
11話、12話、13話は最高だった。

皮肉にも、ピークを過ぎてからのキタちゃんの方がドラマ性があり、キタちゃんの魅力が全開に出ていたように感じる。

強烈だったのは11話の天皇賞秋。
ピークが訪れた絶望の中で、あの泥沼のインコースをがむしゃらに走り抜き、ライバルを破るキタサンブラックが、そのタフさが、あまりにも、あまりにもカッコよかった。

タフなやつが、この世で一番カッコいい。

そして12話で、キタサンブラックの強さに気づく。
あんなに泣き虫で、すぐに落ち込んでいたあの子の背中は、こんなにもカッコよかったんだな…。いつしか皆の憧れになっていたんだな…。
ここにきて、第三者のシュヴァち視点で展開させるのは上手い構成だと思った。

それはそうと、シュヴァちが可愛い。
何とは言わないが、デカい。

13話、感動のフィナーレ。
キタサンブラックのカリスマ性が天井する。
新衣装で有馬を逃げ抜く姿は、王が軍を引き連れるが如く、あまりにも勇ましかった。
これが彼女の引き際であり、最強は最強のまま去っていった。
そして私は号泣した。

キタちゃん…キタちゃん…🥺🥺🥺🥺🥺

五億年ぶりにアニメをリアタイしてしまうくらい、本当に終盤の追い上げが凄まじかった。


それゆえ口惜しい。
それまでの序盤中盤が、あまりにも盛り上がりに欠けていた…。

実馬の戦績が凄すぎてドラマを作りづらかったのは分かるが、もう少しやりようがあったんじゃないのか…?

ライバルに関する描写をもっと増やして、ダイヤちゃんとの関係性をもっと緻密に描いていけば、もっと面白いドラマを生み出せたんじゃないか…?

強く思うのは、スピカである必要がなかった、ということ。
スピカの面々を悪く言うつもりはないが、正直、キタサンブラックの物語においては邪魔ですらあった。
大勢いるわりには面白さに寄与せず、大勢いるせいで尺を食ってしまう。
レース会場やスピカの更衣室で、棒立ちでズラりと並ぶシーンは、あまりにもシュールだ。

ゴルシやテイオー、マックイーンだけで良かった。ゴルシなんて神出鬼没にいくらでも出せるし、テイオーにいたってはむしろ同チームなのが仇になり、分かりやすくドラマを生み出せる関係性を薄味にしてしまっている。

ダイヤちゃん、クラちゃん、シュヴァち、ドゥラメンテ、サウンズオブアースと、魅力的なライバルばかりなのだから、そちらに尺を集中させてほしかった。

無理して過去キャラに頼らなくても、十分に面白くできるポテンシャルが、彼女たちにはあったはずだ…。


非常に口惜しくはあるが…それでも終盤は、爆発的に盛り返してくれて、とても良かった。
キタちゃんの魅力を全開に浴びることができて良かった。

キタちゃん…キタちゃん…🥺🥺🥺🥺🥺



当然、新衣装キタちゃんはすでに引きました。
天井で。
こくい

こくい