このレビューはネタバレを含みます
正直言ってseason2のテイオー物語と比べると火力不足。
脚本も陳腐。
下手な作品にありがちな「心情噴水症候群」
「私は今こういう感情です」を全部言っちゃう。
劇中の台詞を借りるなら「どうした急に?」
けど最終回のラストシーンで全てを許した。
アニメシリーズで今の所唯一
ファンタジーオチを描かなかったのがこのseason3だ。
season1のラストは世代を超えた名バ達の夢のレースのゴール直前で
OVAは復活したBNW達の再戦の直前で
season2は奇跡を起こしたテイオーが帰ってきたマックイーンとの2人きりの勝負をスタートした瞬間に
それぞれが幕を閉じる
そこにあるのは「もしものあの時」という夢。
揺るぎない史実をモチーフに描きつつ、競走馬が可愛い女の子になるというありえない大嘘をふんだんに使った光あるファンタジー
ウマ娘というコンテンツだから出来るそれぞれの最高のハッピーエンド。
だがしかし嘘は嘘である
ではseason3はどうか?
ラストランを走りきり、スターの引き際を見せつけたキタサンブラックが、次の春に幼いウマ娘達をオープンキャンパスに迎え入れる。
切磋琢磨しあった仲間達と共に。
史実では、放映された2023年にキタサン世代の子どもたちがターフを湧かせた。
それがseason3のメインビジュアルの言葉へと還る。
「また、次の夢へー」
これ以上美しいラストがあるだろうか。
毎回泣く