おときち

恋は雨上がりのようにのおときちのレビュー・感想・評価

恋は雨上がりのように(2018年製作のアニメ)
3.7
もともと原作漫画が好きで。
実写映画も良かった(特に小松菜奈)。
アニメはなんとなくスルーしていたのを思い出し、3日ほどで全話鑑賞。

「恋は雨上がりのように」というタイトル通り、観賞後は清々しい気持ちになる。
コミック全10巻より、スッキリした印象。原作コミックが一番好きだけど、もしかしたらスッと入ってくるのはアニメかもしれない。

神奈川県の風見沢高校(モデルはもろ氷取沢高校)に通う女子高生、橘あきら17歳が、バイト先(こちらは元住吉のガストがモデル)の冴えないファミレス店長、近藤正己(45歳のおじさん、バツイチ、子あり)に恋をして…。

歳の差恋愛ものではあるが、どちらかというと青春もの。
45歳の店長にとっても青春もの。
お互いが背中を支え合い、そっと背中を押し合うようなお話。

店長の優しや誠実さ、あきらの真っ直ぐさが胸に刺さる。


タイトルにもある「雨」が一つのポイントになるのだが、その雨の描写がキレイで。
雨の、というか空や光など全部キレイでした。風が吹く感じとかも。
ちょっとした足の動きとかも細やかで、あきらの感情が良くわかる感じで丁寧なアニメだなぁ、という印象。

街並み、駅などの描写は漫画同等、近隣の人なら「あ!あそこだ」って分かるぐらいリアル。
風見沢高校(氷取沢高校)前のバス停の傾斜、能見台駅に止まっている京急線の傾き方、富岡駅の感じ、横浜駅にある有隣堂の店内の雰囲気、元住吉駅前とか。
知ってるところばかりが映るので、そういう楽しみ方もしてしまった。
知ってる街がアニメになるって楽しい。実写のロケ地になるより楽しかったかも。


店長を演じる平田広明の声が良かった。
ユイちゃんの声が福原遥だとは途中まで気づかなかった。凄いなぁ。

コミックも全10巻と程よい長さで、アニメも1シーズン12話で完結するのも好みです。
漫画には漫画の良さが、実写映画には実写映画の良さが、そしてアニメにはアニメの良さが感じられるので、見比べるのもアリだと思います。