いもせ

Re:CREATORSのいもせのネタバレレビュー・内容・結末

Re:CREATORS(2017年製作のアニメ)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ある日、有名作品のキャラクター達が現実世界に顕現。元作品不明の軍服の少女はある目的を遂行するため、次々と騒ぎを起こしていく。

久々に一気見してみると思ってたよりも良かった。
実際に居そうな作中作のキャラが顕現して戦い、創造主たる各クリエイターが文字通りキャラクターとの対話を経て内省し、事態の収束を願い団結していくという大枠と設定はかなり好み。
趣味レベルだがモノづくりをしたことのある自分にとっては刺さる内容も多い。

ただ好みであるが故に更に上を求めてしまう所もある。
個人的には戦闘を削ってでも各キャラをもっと深く掘り下げて欲しかった。自身の生み出したキャラとの対話ってその為に恰好の設定のはずなのにどれもやや淡泊。クリエイターとキャラのパーソナリティに留まらず、作画や脚本等の各職種、クリエイターとユーザー、それぞれを重ね、対比することで見えるものが多くあるはず。
もう少し細かい点なら例えば、アルタイルは初音ミクではだめなのか?
精確に言えば作中で人気のボーカロイドを本体としてセツナがデザインした二次創作衣装を着ている状態で顕現していて、颯太だけが気付く展開であれば、無限の強さと正体不明が両立したのではないか。(TVアニメだし具体的な初音ミクを想起させるものを忌避した可能性はある)

色々書いたがこの作品、時代が追い付いてなかったために少しだけ過小評価気味かもしれない。なぜなら、当時に比べて各個人の発信(≒クリエイター)活動が飛躍的に増えたからだ。かなりクリエイターの心情にフォーカスされた場面が多いため、時代と共により共感を得られる内容になったのではないか。
いもせ

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