故ラチェットスタンク

Devilman Crybabyの故ラチェットスタンクのレビュー・感想・評価

Devilman Crybaby(2018年製作のアニメ)
4.1
原作を抑えつつ現代的解釈を多く付け加えて、現代にこそ通ずるドラマに昇華させている。

視覚的にも聴覚的にも十二分に楽しませてくれる極上のエンタメに仕上がってる。
サイケディリックな映像表現とシンセを主体としたスコアが脳みそを溶かしていく。

リアルなアニメ表現もシュールなアニメ表現も超バキバキで表現の飛距離がとにかく長い。

エロ要素、胸糞要素が豊富なのに露悪的で下品なだけになってないのがとにかく素晴らしい。

作画が結構低予算に見えるけど同時にパッキリとした独創的な世界観を作り出してる。
キャラたちの割とローカルなストーリーに対して伝わることは非常にグローバル

独特でありながらメッセージとテーマは「SNSで更に拡散されやすくなった偏見と恐怖」と「多様性、マイノリティへの歩みより」という具合に原作、およびアニメ版をアップデートできてる点が素晴らしい。

現代をうまく捉えられる監督だからこそできる達人業
最高の劇薬でした。