このレビューはネタバレを含みます
一気に観ました!
この作品を観たくてNetflixに入ったようなもの。まだ予告の時から気になっていたのに6年も経ってしまった。とても素晴らしい出来だった。すぐに入っておけばよかった。
もともとちっちゃな頃に見たアニメのデビルマンが大好きで不動明が初恋だった。
小学校高学年になると、近所に住んでいた知り合いの家に行き、原作や他の永井豪作品を読みあさっていた。
それはそれはショックを受けたが、この方がリアルに感じて人間の残酷さを考えさせられた(ちょうどこの時クラス全員から酷いいじめにあっていたせいもあるかも)。
さて、デビルマンクライベイビーを観終えて。まず、オープニングが卓球だったので『地面師たち』に続き、とても嬉しかった!
初めはグロとエロをポップな色調と絵のタッチで表現したオシャレ作品なのかと思った。しかし、物語が進むに連れ、芯のある作品になってきた。
初めは明と了が悪魔を見つけ、始末していく流れが続くと思いきや、明がデビルマンになり、研究からある事を発見すると了の様子が変わり悪魔側に。
中盤で。明の海外に行ってた両親のシーンが悲しく印象的。
私の好きなもうひとつのキャラクター、妖鳥シレーヌ。好きすぎて高価なファギュアやTシャツまで持ってます笑。
シレーヌの話、こんなにあっさりだったっけ?記憶では何度か出てきてデビルマンとの絡みも何度かあった気が…。
しかし、悪魔にも愛が感情があると明に思わせてくれた重要な役割である。こと切れた場面も美しかった。
胸が痛む7~8話。
了が悪魔に殺られる前に殺れと民衆を煽り、人が暴徒化する。了キチり始めた。
明「違う、こんなはずじゃなかった」。少しづつ狂い始める世の中。
太郎ちゃん(タレちゃん)が悪魔に乗っ取られてしまい犬を食い殺し、ついに涙しながらお母さんを食べてしまう。その場面に遭遇し、涙ながらに自分が始末するか逡巡する間に人間に撃たれてしまうお父さん。この場面は辛かった。
9話。人間たちが悪魔への恐怖から疑心暗鬼になり、人が人を疑い暴徒となり、その弱さから虐殺を極めていく。
ミーコが素直な思いをミキに話せた場面が良かった。ミーコも内なる悪魔に勝てたんだね。
しかし、ひとすじの光であったミキやミーコや友人ラッパーも人間の標的に。
原作でも書かれていたが、この『クライベイビー』ではもっとその様子が悲惨に描かれ、明の悲しみや怒りが色濃く出ていた気がした。
この回のエンディングがいつもと違く、石野卓球と七尾旅人によるもので、とても悲しく素敵な曲だった。
永井豪先生も声優としてテロップに出ていた。
最終話の地球が崩壊していく様は凄い熱量で描かれていたと思う。
悪魔達とデビルマン達との争い。
了と明の戦いは壮絶で怒涛の勢いだった。
星空を眺めながらの了の回想から明へ呼びかけるシーンでは涙が出た。
「愛は無い、愛などない。故に悲しみもない。」なのに涙が出る飛鳥。間違いなく、愛がある。早く気づいて欲しかった。
個人的に黒猫のターコの場面は悲しかったです。悪魔になって可愛かったけど、またしても…悲。