本作は女性同性愛、所謂「百合」をテーマにした作品で、タイトルの通り安達と島村なる女子高生二人が主役。が、最初に言っておくと、この二人は最後まで交際などには至らない。あくまで「友達」に終始する。ガチガチのやつを期待して見ると肩透かしを喰らうのでその辺注意(私は見事に肩透かしを喰らった)。
作品のかなりの部分が、安達が島村に対して愛情(おそらく恋愛感情が含まれた)をぶつけるシーンに費やされる。多分「好きだ!」と言いたいんだろうけど、前述の通り最後までそれを伝えることはなく、毎週の如くどうしようどうしようとクネクネする安達を見ることになる。これはこれで可愛らしいし、青春の1ページとも言えるのだろうが、個人的にはあまりに同じことばっか繰り返されるから「いい加減にしろ」と言いたくなってしまった。島村の方はというと、安達の好意に薄々気づいてるっぽい描写はあるものの、基本自分からはそれ以上の関係を望もうとしない。というか、「気付けよ!」みたいな場面が多過ぎて、こちらもやはりやきもきさせられる感が否めなかった。
他にも登場人物がいてこちらはサブストーリー的なものになるのだが、そのどれもがなんとも中途半端で、幼稚園の頃仲が良かった樽見は明らかに島村に好意を持っている様子だが、その行方は有耶無耶な感じが否めない。その好意に恋愛的なものが含まれてるかは不明だが、もし含まれていたなら安達のライバルということになり、ここを解決しないまま終わるのはとてもモヤモヤする。自称宇宙人の女の子に関しては全てが謎で、そもそも本当に宇宙人なのか、はたまたただの変わった子なのかすらよく分からない(ポケットから食べ物を出したり髪が常に光ってたりしてるのでおそらく本物の宇宙人ではありそうな感じ)。そしてこのリアル志向の作品に、こうしたファンタジーを出した意味も、私には全くわからなかった。
女子高生のメンタリティだとか生活だとかをよく知らないのでなんとも言えないが、かなりリアリズム志向で作られているとは思う。逆に言えば、あまりに日常的過ぎて退屈とも言える。日常を描くのはいいが、そうした平凡な中にも「味」が存在しているべきというのが私の意見。あまりこの言葉は使いたくないが、「エモさ」みたいなの。それが個人的には、圧倒的に不足している、という感想。例えるなら、シャビシャビのスープを飲んでるみたいな気分になった。尤も原作はこれ以降も続くみたいなので、もしそれ以降が描かれるならばこうした感想も変わってくるのかもしれない。