【2021年夏アニメ作品｛全15話｝】
“あなたは今どこで何をしていますか。この空のつづく場所にいますか。”
なんだろう。この充足感と喪失感は。
性質こそ違えど、シンエヴァを観終わった直後の感覚に近しいものすらある。
正直ボロクソに言う準備は満々だったものの、いざ終わってみると腐すような言葉は一切浮かんでこないもんだから何とも不思議だよなぁ。
結局自分はロスになるくらいに毎週楽しみにしていたって事なんだろうなぁ。
本作の立ち位置としては例によって前作(業)の解答編ってことなんだが、最早そんなことすらどーでもいいな。
ラスト2話。あれが全てだよ。
だってあれをやる為だけにわざわざ新シリーズ作ったんでしょ？
ね、そういうことだよね？
いや、納得するもクソも、あんなんやられた日にゃお手上げなんですわ。
すげぇよなぁ、開き直ってるなんてレベルじゃないし整合性も脈絡も糞くらえ状態なんだもん。あんなもん笑うしかないだろ。
冗談抜きで14話を観たときは今期一、いや今年一爆笑した。
全ての惨劇(なんだったら旧シリーズも含めた)をあそこで綺麗にオトす為だけの長ーい前フリとして消費する作り手の狂気よ。
見事としか言えないね。感服した。
ある意味とんでもねぇギャグアニメですよ、こりゃあ。
あとそれでいて最後の最後でのあの「you」はズルいよ。
本来詩音が悟志に向けて詠った唄を丁寧にアレンジして最後に持ってくるとか、ファンにとっては反則級。
無条件で涙腺にくる名曲で締め括られると、もう何も言えなくなるじゃん。というか、最終的によくわからない感情になるって。w
まあ賛否が分かれるのも当然の作りになっていると思うし、実際原作や旧シリーズからのひぐらしファンがキレたくなる気持ちは重々理解できる。というかキレていいと思う。
そりゃあこんなもん見せられたら文句の一つも言いたくなるよ。
ただ事実自分は楽しめてしまった。
その上で制作陣の勇気を褒め称えたい。
この時代にこの作品を最後までエゴイズム丸出しで作り上げてくれたことに対して。
終わってしまったことは淋しいが、またこの世界に巡り逢えるといいな。
また、《なに》かがなく頃に。
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［主題歌］
OP
彩音「Analogy」
ED
鈴木このみ「Missing Promise」
島みやえい子「you-卒業-」
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