いめーじ

無能なナナのいめーじのネタバレレビュー・内容・結末

無能なナナ(2020年製作のアニメ)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

人類の敵を倒すために集められた能力者達を無能力者が暗殺していく話。
放送前から原作に触れていたので1話の転換には大して驚けなかったが、最後にOPを持ってくる構成はアニメならではで良かった。

作品タイトルであり犯人でもある絶対的な主人公のナナ、不老不死で肉体的にも精神的にも退場がありえない絶対的な探偵ポジのキョウヤ。
キャラとしてはどちらも魅力的でどちらの視点でも緊張感が途切れず、能力者殺しの奇抜でバラエティに富んだアイデアとかシンプルに強い毒殺も駆け引きの雄弁さが相まっておもしろい。

とにかくナナが最高。彼女の二面性がガッツリと発揮される強気なモノローグは好きだし、女子の制服は不思議とボディラインを意識させるデザインでスカートが割と短いから絶対領域がずっと気になってしまったし、動揺したりブチギレた表情もかわいかった。
殺戮マシーンみたいな設定のくせに意外と感情的なので、無理矢理着けた仮面を必死に抑えているような人間らしさが垣間見えて愛らしい。

敵国は完全なる悪だと教え込まれた兵士が現地の人と触れ合って認識を改める的な構図でも捉えることができて、まさに最終話は悲劇的な切ない物語として観れてしまう。

終わり方は中途半端にもほどがあるので、どうにか続編が作られて欲しい…。