もこもも

憂国のモリアーティ 第2期のもこもものレビュー・感想・評価

憂国のモリアーティ 第2期(2021年製作のアニメ)
4.0
生まれながらに優劣がつけられるイギリス社会の階級制度を変革するために必要悪となるモリアーティを描いたクライム作品

これはかなり面白くてお気に入り
原作のシリーズは読んだことがないけど
単体として十分に楽しめる
ストーリー展開も面白かったし、
なによりモリアーティが魅力的で
美しい容姿、明晰な頭脳、考え方も
美しさと哀愁漂う雰囲気にも魅了された

階級社会で腐りきった世の中から
実力主義の自由社会へ
その目的の為には手段を選ばない
正しい世界の為に悪になる
モリアーティの行いが正しいとは言えないけど
それをモリアーティ自身が分かっているところが
よりモリアーティに魅力を感じる理由やった

「彼はこれから僕たちがロンドンを舞台に演じる
 犯罪劇を解き明かす役を担うことになる
 そしてこの世の闇に光を照らす
 主人公になってもらおう」

光と闇のシャーロックとモリアーティ
この2人の関係性も魅力的に描かれている
同等の頭脳を持ち、立場が違えば
気心知れ合う友人になれたっていうのが切ない
モリアーティとシャーロックが絡む回は
作品の中でも特に面白かったし、列車の回での
「Catch me if you can, Mr.Holmes.」は
あまりのかっこよさに鳥肌が立った
頭脳明晰な探偵で正義のヒーローな印象の
シャーロックもモリアーティの上で
踊らされていたっていうのも印象的

「僕は自分のやっている行いを
 正義だなんて思っていない
 僕はそもそも人が人を裁く
 権利なんてないと思っている
 たとえ相手がどんな悪人であれ
 僕にはこうして禁忌を
 積み重ねてきた自覚がある
 この緋色に汚れた手
 この汚れがどうしてもどうやっても
 拭い落とせないんだ
 僕はいい加減もう死にたいんだよ」

ここのセリフは深くて悲しい...
より良い社会のために自身の全て費やし
この世のために命を捨てる
生まれる社会が違えば
良き行いに才能を使えたんやろなぁって
最終回でのリアムからシャーロックに宛てた
手紙の内容は2人の絆を感じれて感動した
決闘シーンも2人の想いの強さを感じる
ラストのスイスのシーンは嬉しかった

OVA2話も視聴
1話目はシャーロックとウィリアムの
絡みが観れたからそれだけでもう満足
ウィリアムと画家の出会いのシーンが素敵
1期のOP.EDが懐かしかった
2話はお茶会の開催で躍起するウィリアム一同が
めっちゃ可愛くてかっこよくてほっこりした
女性陣に囲まれて困るウィリアムが可愛い
ルイスに悪い虫がつくことを心配する兄2人にもほっこり
曲に関してはこの作品の印象と1番合う
1期のOPがアニメーションも含めて1番好きで
逆に1番印象と違うけど1期EDも好きやった

この作品で描かれた関係性とかストーリーは
恐らく原作とは全く違うように感じるけど
原作だとどう描かれているのか興味が出た
シリーズとしては9,10冊あるから気軽には
読めないけど機会があったら読みたいな

⚫︎1期
OP : 畠中祐『DYING WISH』
ED : STEREO DIVE FOUNDATION『TWISTED HEARTS』
⚫︎2期
OP : 畠中祐『ALPHA』
ED : STEREO DIVE FOUNDATION『OMEGA』
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