おもしろかった。
絵柄とか雰囲気がめちゃくちゃノイタミナっぽいなと思った。ノイタミナアニメで最初に見たのが『四畳半神話大系』なので、こういう主流から外れたオルタナティブなアニメ表現を見ると個人的には"らしさ"を感じる。
深夜にテレビをつけてこれがやっていたら「なんだこれ?」って釘付けになるこの特有の雰囲気。
モノノ怪の「形」、「真」、「理」の3つが揃って初めて退魔の剣を抜けるってことだったけど、最初の方は結構意味不明だった。真と理の境目ってかなり曖昧じゃないかと思っていた。
だけど海坊主の章では真と理が綺麗に反転していて、そこでようやく腑に落ちた。
あと、個人的にモノノ怪のことを、「化物語の怪異みたいなやつ」って風に理解していたので、海坊主の章で、開けた空間で衆人環視の下モノノ怪が出てきたのにびっくりし、そしてそこで両者の性質の違いを把握した。
物語シリーズの怪異は個人が対処するべき病理って描かれ方をされがちだけど、こっちのモノノ怪はなんか集団が巻き込まれるレイドボスみたいな扱いになりがち。
両者の違いは作品の質の違いと直結してる。
モノノ怪において、真相はもう完全に手遅れであり、リカバーも不可能であることが多く、だからこそ当人でなく周囲の受容が問題になりがち。みたいなことなんだろうと思った。
もっと単純に言うと、情念の物語と青春の物語との違い(未来への発展の余地の有無)、みたいな。
映画見にいくの楽しみ。