『なりたいものにはなれなくて、なりたくないものになっていくー淡い色彩が織りなす青春のひと幕』
女の子になりたい男の子・二鳥くんと男の子になりたい女の子・高槻さんの2人を軸に中学生とその周りの人間模様を描くアニメ。
個人的に『アニメそのものを見始めた時期にリアタイでやってた作品』という思い入れ補正があるとはいえ、この作品に似た作品を前にも後にも見たことが無いので唯一無二の存在感を持つアニメとして君臨してるという感じの作品。
今でこそよくテーマとして取り上げられる多様性ってものを真っ直ぐ描くようでいて、どこかしらファンタジー感やご都合感が漂う感じ、でもそれらを全部引っくるめて「これがあの頃の青春だったよな」と思える匙加減が素晴らしい。二鳥くんにしろ高槻さんにしろ、周りがだいたいいい奴なのがこの世界の救いだと思う。
学校っていうコミュニティは、窮屈そうでいて実はなんとも居心地の良い場所だったんだなと思える、それが分かるまできちんと世界と向き合うことが出来たらいいって思う。