Train

冴えない彼女の育てかたのTrainのレビュー・感想・評価

冴えない彼女の育てかた(2015年製作のアニメ)
3.8
H子「私とのキスと下手くそレビューアーの駄文とどっちが大事なの!?」(言い寄られる)

キス
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(ピコン!)

プロローグ〈我、宿敵と再会す。〉
実は3年ほど前に一度チャレンジしてみたものの、開始30秒でやめてしまった。始まった瞬間から範馬勇次郎から発せられる殺人オーラ並の何かを感じ取ってしまったのだ。ボインボインだ。ボインボインと肌色のバレーボールが何個も冒頭から飛んでくる。多分今は慣れたと思うがそれが正直当時は鬱陶しかった。ボインボインにも魅力的なボインボインと鬱陶しいボインボインがあるとわたしゃ思うのよ。え、違いを教えろって?それはだな、(中略)この作品が自分がラブコメフォビア(造語)を認識する始まりだった。それ以来ラブコメ(✕ハーレム)は避けて通って来た。だから『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』も『エロマンガ先生』も『五等分の花嫁』もよく知らない。

だが冴えカノのせいだけではない。そもそもこういう作品に対して苦手意識が治らないのは寒いギャグと全くドキドキしない恋物語を適当にミキサーで混ぜ込み作ったエモーショナルアークガン無視のテンプレ展開ストーリーに加え、エロで視聴者を釣る粗悪品が大量に流出してるのを知っているからである。全世界の男の願望を叶える機能のあるジャンルなのは理解してるし、私も、せめて虚構の中だけでも...と思うのでどちらかというと歓迎したいのだがキャッキャッウフフだけじゃ面白くない。何かスパイスが欲しいっす。

しかしキャラクターのアイデンティティと苦悩を描いた庵野秀明の『彼氏彼女の事情』や京アニの『中二病でも恋がしたい!』だったり、恋愛喜劇というそもそもの特徴を最大限に活かし毎話抱腹絶倒の『かぐや様は告らせたい』と出会い、作品よっては案外悪くないのかもと思うようになったし、いずれは再チャレンジしようと思っていた。"いずれは"。また後回しである。が、次の旧作アニメをどうしようかと決めかねてた所タイミングよくアマプラでの2期の配信終了が近づいてたので急遽1期から追うこととなった。

本章 〈メタエロい〉

ノリの合わない所はあったが普通に面白かった。本当に絵に描いたようなキャラクター、ご都合主義の塊展開ではあるが題材が題材なだけあってめちゃくちゃメタくそれが面白さに直結している。オタク主人公倫也の存在自体が既にメタさの象徴で、彼を含めたキャラクター達が時々コチラの存在を認識しているような言動を取るので、いつ第四の壁を破ってくるのかハラハラする。原作者さんはよく計算されていらっしゃる。

まだ始めなのでそこまでドキドキ展開があるわけではない。メインヒロイン、加藤恵に至っては恋の芽生えもまだまだといった感じ。2期が非常に重要になってくると思うがここから普通のラブストーリーになるんじゃないかと若干不安ではあるが果たして...

上記で楽めたのだが一つ気になる点と言えばエロ過ぎるカメラアングルとカメラワーク。露骨過ぎる。シン・エヴァみたいにさり気なくやらんかい。興奮するだろ!
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