このレビューはネタバレを含みます
哲学系アニメ。幸運を呼ぶ鳥、死を招く烏
2周してやっと考察に辿り着く😭難
自力で殻を割る→羽化/雛、話師→鷲、トーガ→ 鵃鵝、カラス→烏、灰羽→羽、旅立つ仲間→巣立ち、ラッカ→落花啼鳥、レキの吸う銘柄Peace→平和の象徴/鳩、第1話ラッカ死装束、『心臓が冷たい』→死
おそらくその他諸々第1話からめちゃめちゃコンセプトに沿って伏線はりまくりで製作されてそうなのに初見理解無理だった
死後辿り着いた壁の中の世界で、様々な人々と関わりながら自らと他者を認め、赦しや施しを与える過程を壮麗な映像、楽曲と共に巧妙に描く、雰囲気小難しいジブリみたい
第9話、罪の輪と呼ばれている謎掛けがこのアニメのメインメッセージなんだろうけど、『罪を知る者に罪はない』という言葉、即ち
罪を知らない=罪が無いと思うことが罪である=無知の罪
罪を知る=罪を知るとその罪は無くなるという理論→自分は無罪となる=罪を知らない
と繰り返す所謂自己言及のパラドックス
デカルトの『我思う故に我あり』を引っ張り出してきてキャラクター原案としたり、視聴者側に罪憑きになる原罪を想起させようとしたり、ヒロイン逆転展開からの相補的構造とするの個人的に高難易度すぎる、発想力凄ーーーーーー!
めっちゃ予想すぎるけど、調べたら鵃鵝は山海経『梟に似た人間の手を持つ鳥で、鴸が現れた場所では多くの官吏が追放されるという不吉な鳥』より
既に死んでいるであろう灰羽が鵃鵝と接触してはいけない理由は壁を越えて生死を彷徨う存在であるから。唯一存在する鳥、“死の象徴”カラスも同様のためこの世界では忌み嫌われる
壁の上に立つことは出来ず、ただ越えることしか出来ない理由もそこが生死の境目であり、壁に触れたラッカが冷たい=死に触れた、壁内ラッカの仕事場は墓標と三途の川
1つ間違えば鳥(トリ)→烏(カラス)と漢字が変換されてしまうことも相まって、罪憑きとなり巣立てなかった灰羽?は全てが黒に染まり、皆から忌み嫌われる真っ黒な烏となってしまうのかな
てか登場人物の名前現世で死んだ状況から名付けられてるぽいのやば、飛び降り転落事故溺死眠剤原発事故轢死的な、病みそう
ときたま謎の作画崩壊を感じた、初手のピアノが好