つい

さよなら私のクラマーのついのレビュー・感想・評価

さよなら私のクラマー(2021年製作のアニメ)
3.9
個人的に好きでしたねー。シビアな現状も描いた、女子高生サッカーを題材にしたアニメ。漫画の原作は未読ですが「四月は君の嘘」作者の作品というのは知ってました。

「さよなら私のクラマー」の「クラマー」は、サッカー日本代表初の外国人監督で、「日本サッカー界の父」と言われるデットマール・クラマーさんのことです。

主人公は女子高生サッカー選手達ですが、タイトルの通り裏主人公としては監督・コーチを描いているという作品。作中にもプロの指導者の登場人物が多く登場します。

「詩人」と言われるようなファンタジスタも登場しますが、他のサッカー作品に比べてこのアニメはかなり戦術論の描写が強めです。
そんなにサッカー詳しいというわけではないですが、戦術論の切り口のサッカー作品は結構好きです。

それにボンボン有名選手の名前が出てくるのも嬉しいところですね。

で、このアニメが素晴らしいと思うのは、日本における女子サッカー選手を取り巻くシビアな現状をすごく描写していることです。
TV番組で観たことある程度の知識ですが、中学で女子サッカー部がないところがほとんどだそうでプレイをやめてしまう人が多かったり、ワールドカップ1位という偉業を成し遂げてもそんなに日本国民の関心が長続きしないとか、かなりシビアな背景が描かれるのが印象的。

シドニー五輪で出場権を逃したとき澤さんが残したのと同じ「女子サッカーが終わってしまう」という台詞からはじまるのもいいですね。

惜しむらくはサッカーアニメ全般的にいえることなんですが、やっぱり実際のサッカーの試合をみてる機会が多いので、どうしてもアニメのサッカープレイ中のクオリティが劣ってしまうのが難点ですね。

でも、前々から女子サッカーは気になっていたので、2021年9月に開幕を予定している日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」にもかなり興味が沸いてきました。

個人的に好きなアニメでした。
つい

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