今まで数多のアニメを見、評価されるまで割と時間のかかった「けものフレンズ」や「ウマ娘」の良さや面白さを第1話で見抜いた自分に、「あ、これ今季の覇権だわ」と第1話の時点で言わしめた作品。
良さを語るとキリがない。
とにかく見て欲しい。
そして第2期の資金源になって欲しい。
内容は宝塚もの、演劇もの。
歌劇音楽学校に入学した少女達の青春群像劇（恋愛要素少なめ）であり、スポ根ものの側面も併せ持つ。
主人公の渡辺さらさの持つ天才性は178cmの高身長のみで、それ以外の能力は幼少期から慣れ親しんだ日舞と歌舞伎によるというしっかりとしたバックボーンがあるため、さらさが能力を見せるたびにワクワクする。
（ただまあなんというか、血筋的にはものすごい才能を秘めてはいる、かな？わかんないけど）
また話の内容が論理的で納得いくため、摩擦を生まず物語がスムーズに頭に入ってくる。
特に演劇論なんかは誰々の演技が誰々の演技より優れていた点を、納得いくように説明されるので、なるほどと思えた。
これで100点満点かというとそうではなく、個人的には各キャラを掘り下げるための過去話が長すぎだと感じた。
これが2クールで時間があるなら良かったが、1クールだと「現在」を進めるための時間が足りなさすぎた。
過去も大事だし、当番回があるのは仕方ないが、「過去」よりも「現在」を見たい自分のような人間は、特に1話まるまる過去話の回はよろしくなかった。
ただまあこれは裏を返せばそれだけ物語が面白いということになるし、原作ストック的にもちょうど1年生（予科生）で終わるペースだったのかなとも思う。
あとはED曲が良いだとか、作曲家に元宝塚の人を起用してるだとか、声優に元宝塚の人を起用しているだとか、ものすごく原作リスペクトで愛情あふれた作品になっている。
今季他作品の2期決定の情報を見るたびに、この作品のような真っ当な作品が評価されて続きが作られるようになって欲しいと心から願う。
