ガンダムを超えて、映画やアニメ含む全ての映像作品の中でもトップクラスに好きだわ。
セリフや作画を過剰にせず、自然な形で人の心の機微や物語の進展を表現するのは、かなり映画的手法で高級であるし、最終話ラストは兎に角圧巻の一言に尽きる。
以下、その理由
【最終話以外について】
あれ…、意外とガンダム入門者(特に女性)が初めて観るべき作品かも??
↓
理由としては、
そもそも政治と社会学/哲学の要素が強いのがガンダムシリーズの魅力なんだけれど、
∀ガンダムはそれらの魅力を、歴代シリーズとはちょっとだけ違う美しく切ない壮大な世界観で楽しめるから。
↓
楽しみ方としては、
どのキャラクターに感情移入するかが超大事。
例えば、
ロラン(主人公)の目線で観れば、この世紀末的牧歌感はラピュタやナウシカみたいなジブリ感で繰り広げられるガンダムシリーズだし、
ディアナ姫の目線で観れば、
かぐや姫の悲恋と宿命の物語でもあり、
一方で一人の姫/女傑の一生を追う大河ドラマの様相もあるから、物語が重奏的でめちゃ面白い。
もしくは神の目線でSFとして観ると、
スターウォーズ的な、かつてあったかもしれない未来を眺める、という楽しみ方もできる。
↓
いやぁ、富野監督はやっぱスゲェな。
セリフや作画を過剰にせず、自然な形で人の心の機微や物語の進展を表現するのは、かなり映画的手法で高級であるし、
万人受けする(=バカでもわかる)ようにだけ作った地上波ドラマや、商業に骨抜きにされて深さを追求できなくなったアニメや漫画、大衆娯楽映画とは一線を画しますな。
【最終話ラスト6分間について】
最終話のオチは流石に難しくて理解する為に2回観たが、まず映像表現としてあまりにも完璧すぎる。
物語としても、切なくもあり優しくもあり、
不幸とも幸福ともとれる、まさに人生を凝縮させた様な圧倒的な6分間だった。
こういう様な、
終わる物語の先に広がる壮大な世界/未来を空想させてくれるような締め方はマジで作品との別れが切なくて、また作品自体をより大きくしてくれるので凄く好きです。
全てのガンダムシリーズの未来がこの作品でホントに良かった。
【その他】
地球人とムーンレイスの交配って実際どうなんだろうね。
DNAの分化が進みすぎて交配は結構苦労するのではとも思うのだけれど、数千年〜数百年単位ならまだ結構余裕でいけるのか??