遊郭編の天元さんが派手にやりすぎたせいで、見劣りしていた感はあったけど、まぁ、作画も声もどれも良かった。特に無一郎の技、蜜璃の声、憎珀天の声、この辺が良かった。
半天狗の登場に対して速攻で霞の呼吸かます無一郎には痺れた。霞の呼吸に関しては、スピード特化型の技はとにかく見栄えが良いし、無一郎のキャラ性と合っていてウザ格好良かった。玉壺とのラップバトルからの、記憶と日輪刀を手にしてから余裕で瞬殺するとこまでセットで格好良いし、笑った。
「君はどうして自分だけが本気を出していないと思ったの?」からの、スパーン、なんかは無一郎成分ダダ漏れ。などなど、今作は無一郎のグラビア作品な趣があって惚れてまうやろぉ、だった。たいへん、惚れてまうやろぉ、だった。
過去回想は、まぁ、泣けるよね。
蜜璃の声は最高。解釈一致がすぎる。
「あば、あっ、…わたし?わたしのこと?」の言い方が上手すぎる、良すぎる。「わたしのこと?」の部分の戸惑った、か細い声の裏に、キーキー声のような悲鳴が鼻から抜けて聴こえてくるような独特の声の出し方、花澤香菜の呼吸が炸裂する名場面。頼りになる頼りないお姉さん感の表現が抜群に巧い。
いちいち動きが多い蜜璃のムーブをきちんと描写してしまうイかれた作画への熱意が素晴らしい。動きの多さ、速さ、疾走感、柔軟性を常に表現させる作画は圧巻。目で追えない速さでポーズを決めて芸術点を稼ぐ蜜璃、これはもうアニメーターに対するパワハラ。
タチの悪い立ち回りをする蜜璃と、パンチラを意地でも防ぐアニメーターとの戦いも見どころ。
憎珀天の声はさすが山寺宏一だなぁ、としみじみ。銀魂の虚のような良さが爆発していて良かった。重厚で圧倒的な強者感溢れる鋭い声でありながら、若い少年のような声という設定をしっかり表現していて驚いた。地響きのような低い声の中に、甲高い声が混ざってるような意味が分からない声だった。なのに、基本的には技や状況を説明させるような台詞ばかりで勿体ない。
漫画で展開は知っているから、憎珀天vs蜜璃の場面がもっと描かれるかなって少し期待してたけど、本体倒して憎珀天もすぐ消滅はやっぱり萎えた。蜜璃サイドが描かれないのは残念。