敵不在で緊張感が薄く、なかなか盛り上がらない展開でした柱稽古をハシゴしていく流れが、それぞれの柱の背景ストーリーをシステマチックに説明するための装置に見えてしまいました。
それでも、その抑制された雰囲気が一気に開放されて盛り上がる最終回はさすがに面白かったです。人の思いが力だと語る産屋敷が、言葉だけではなく、したたかに具体策を講じているところが最高です。
一方で、その「人の思い」が、大事な人を殺した者への復讐心でできているところに一抹の危うさを感じました。それで鬼に勝てるのでしょうか。このあとどう展開するか楽しみです。
産屋敷が鬼舞辻無惨の内面の軽薄さを暴いてしまったことで、ちょっとラスボスの格が落ちてしまっているのが残念です。この後、もっと深みを見せていって最強の敵になってほしいところです。