このレビューはネタバレを含みます
大好き。
そしてナナチ登場以降の登場人物たちを取り巻く諸々やこの物語を彩っている冒険や未知へのどうしようもなく止められない欲求まで描いたOP『かたち』がそのタイトルからしてとんでもなくすばらしい。
愛があるからこそあたたかい私の闇。
ナナチ以降(リコの出生の話もそうだけど)、かたちを得始めてる「憧れ」の話をずっとしてる。「憧れ」「望郷」「あたたかい闇」はみんなイコールで、そして大穴は願望機のような役割を果たす。
なぜ山に登るのか、という質問に「そこに山があるからだ」って答えた話はめちゃくちゃ有名。これはガンジャ隊やリコたちのことを端的に表していて、「山だから」としか言いようがない、口で語れる動機なんか超えた衝動と憧れとしか言いようのないもの。
それと大穴という存在の化学反応が、こんな狂おしいストーリーを生み出していてすごい。
居場所がなく、ここではない場所や現在ではない未来へ望郷の念を託し続ける人たち、届かないものに手を伸ばし続ける人たち。