このレビューはネタバレを含みます
思い出補正でどうしても高めの点数をつけてしまう。
アスランやシンの苦々しい表情をアップする所など(TVシリーズなので仕方がないとはいえ)描写として単調でキャラの複雑な心情を描写し切れてはいなかった。
逆にキラやラクス終始達観した態度で人間味を感じさせず、物語の後半を担うには共感しづらいキャラとなってしまっていた。
前作でもそうだったが設定上無双するキャラなので終盤になると激しく主人公補正を感じるのも個人的には好きではない(無双系が好きなら受け入れられる点かもしれない)。
子供の頃にはあまり理解できていなかったがシンの戦争被害者としての側面を押し出したストーリー展開は見返した際に面白いと思えた。
アスランやレイとの関係性はストーリーを通してとても面白く、シンの戦う意義の不明瞭さをよく描いていた。
デュランダルに関しては終始中心人物として胡散臭さもあるが聖人然としたキャラとして描かれていて個人的には1番好きなキャラクターだった。
デスティニープランを唱えた彼の原動力にはタリアとの悲恋があったという点も、芸術家時代のユダヤ人への恨みからナチスを興すヒトラーを想起させる。