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先輩がうざい後輩の話のKengoTerazonoのレビュー・感想・評価

先輩がうざい後輩の話(2021年製作のアニメ)
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ぼくは『からかい上手の高木さん』に対する最高のアンサーアニメだと思ってる。作ってる人たちはそうは思ってないだろうけど。

始まり方は『からかい上手の高木さん』と同じように、「途中から」始まる。関係性がある程度できていて、双葉ちゃんは先輩に対してモヤモヤしてて、そのモヤモヤがほんの一瞬だけ形になる。相違点はここかもね。モヤモヤが形になるということは、双葉ちゃんの中でほんの少し先輩との関係性が変わったってことだから。

先輩は高木さんとは対照的に徹底的に客体だ。後輩からの目線でしか、先輩は見られていない。私たちは先輩が何を考えているのかがわからない。だからヤキモキする。後輩と一緒に先輩に惚れる。

櫻井さんと風間くんの恋愛模様は安心する。2人の胸の内が我々に漏れているから。だけど、私たちは双葉ちゃんの声しか聞けない。武田先輩がなにを考えているのかわからない、、、。あんなにわかりやすそうなのに。肝心なとこは見えてこない。彼は本心で気遣える人間だから。その優しさがなんなのか、その言葉にごまかしが入っていないのか。疑心暗鬼になってしまう。

私たちは双葉ちゃんを借りて、武田先輩とコミュニケーションをとっている。だから、そのコミュニケーションは恋愛なんだ。恋愛時におけるその対象者を見る目で私たちは武田先輩と接する。同一化のさせ方上手すぎ。もう擬似恋愛じゃん。

もっともっと焦らしてほしい。『からかい上手の高木さん』みたく、最高のマンネリにしておくれよ。
あと双葉ちゃん可愛すぎる。すべて推せるんだけど。推せる要素しかないよ。
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