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ぼっち・ざ・ろっく!の843のネタバレレビュー・内容・結末

ぼっち・ざ・ろっく!(2022年製作のアニメ)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ良かった。白眉は8話と12話。

【8話】
ライブで微妙になっちゃった空気を打破するためにひとりが勝手にギターソロをかますところ。何年間も暗い押入れで牙を研ぎ続けてきた陰キャのカウンターパンチ。この瞬間ネットのギターヒーローが喜多ちゃんや虹夏にとって本物のヒーローになったんだよな。名前だせえとか言われてたギターヒーローのハンドルネームがこんな伏線になるとは思わなかった。毎日少しずつ穴を掘り続けていればいつかこんな風穴が開くんだってこんなもんショーシャンクですよ。良くないわけない。

【12話】
ひとりのギターソロでブチ上がるのは当然なんだけど、喜多ちゃんがすごい良かった。喜多ちゃんはバンドの中で1番音楽に関しては凡人だから「人を惹きつけるような演奏」が出来るひとりに憧れてて、でもだからこそ「わたしにできるのはこれだから」って自分の道を見つけるところが刺さった。観てる側の99%は凡人なんだから。
ひとりの生活があまり変わってないように見えるのもいい。最近レディプレイヤー1観てラストにイラついてたから、ひとりがいわゆる「負け組」から「勝ち組」になってハッピーみたいな雑な話じゃなくて良かった。世界なんてそう簡単には変わらなくて嫌なこともいっぱいあるけど、ひとりが文化祭で演奏を終えたときに見上げた景色は少しだけ今までと変わってるはずなんだ。
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