もこもも

キノの旅-the Beautiful World-のもこもものレビュー・感想・評価

キノの旅-the Beautiful World-(2003年製作のアニメ)
4.1
不思議な国々をめぐる旅アニメ

独特な世界観
命とは、信仰とは、伝統とは、大人とは、悲しみとは、平和とは、そして人間とは
考えさせられることや反面教師な部分が多くあってまるで大人の絵本のようなストーリーだった

基本1話完結、1話複数のエピソードで構成されていること、1話1話考えさせられることからゆっくり時間をかけて観ても良かったと感じた

この作品では不思議な国がたくさんでてくる
ただどの国でも人間について考えさせられ、人間の奇妙さ、狂気さ、残忍さ、愚かさを感じさせられた
どの話でも簡単に答えが出せない問いかけをしてくるのが良かった

キノの行動や考えは必ずしも正しいとは思わないけどその裏には必ずシンプルではっきりとした理由があるところがいい

人の痛みがわかる国、レールの上の3人の男の話、大人の国、平和の国など印象的な話が多い
人の痛みがわかる国のつらさは深いなと思った
人の痛みを理解しようという話と、本当に全部理解するのは全然違う話なのだと気付かされた
レールの上の男の話も笑えるくらいアホなのに当人たちは大真面目にしているのに虚無感を感じた
最後の優しさの旅も衝撃だった
この物語では珍しい、いい国と出会えて良かったで終われない、そんなところに作者のメッセージを感じた

OPは旅に出たくなる高揚感、EDは幻想的でどこか寂しさを感じて作品と合っている
アニメ1作目のEDと劇場版2作目のEDが好き

劇場版は2作とも視聴
劇場版もアニメと同様、作者の訴えかけるメッセージを感じた
1作目はキノの過去について、師匠との話がメインで描かれていた
2作目は今までの国から考えられない位清潔で現代的で、でもその国の抱える闇について描かれていた
公開された年が近くなるにつれて作画が良くなってる、でもアニメ1作目の絵も好き

「人は誰でも空を行く鳥を見ると、旅に出たくなるそうだ」

/アニメ第二作は第一作と一部重なる話もあるため、時間を空けて視聴予定

OP : 下川みくに『all the way』
ED : 前田愛『the Beautiful World』
前田愛『はじまりの日』(劇場版第一作)
下川みくに『Bird』(劇場版第二作)
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