序盤からじっくり丁寧にやってて感心半分焦ったさ半分。やっと脂が乗ってくるのは30話台だと思う。正直バトルや進化はもっと頻繁に見たかった。
とはいえ終盤の盛り上がりは見事。ずっと総力戦をやってて面白いし、ホラー演出も冴えてる。かなりおどろおどろしい。
役者も魅力的で、中でも金田朋子が良かった。クルモンが終盤に至って漫画的なコメディリリーフになるのは、たぶんだけど彼女の人間性が反映されてるのではないか。いずれにせよ素晴らしい転換だと思う。特撮ばっか見てるので、悪の大ボスやってるイメージの強い梁田清之が可愛げのあるキャラクターをやってるのも新鮮だった。
ベストは9話「ギルモンに戻って！グラウモン騒動」。毎度浦沢脚本回を挙げてて贔屓目もあるんだろうなーと思いつつ。とはいえ白状すると、クレジットを見るまでこの回が浦沢脚本だと見抜けなかった。というのも、なんか最後めちゃくちゃ泣けるので…。思い返せば「進化したけど戻れない！」ってだけで1話やってるのは浦沢義雄っぽい気はするし、『ちゅうかなぱいぱい』の最終回で泣かされたこともあるのだけれど。普段抜かない刀を抜かせたって感じなのかもしれない。とにかく、この回のラストは泣ける。素晴らしい雨。演出は佐々木憲世。
