アー君

ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン 第2クールのアー君のレビュー・感想・評価

3.7
のらりくらりと観てきたが、やっと終わったという感じである。このシリーズは第3部エジプト編の次に好感を持てる話ではあった。

マンガ版とテレビアニメとのギャップや紙面のテンポ感と温度差が殆ど見当たらず、制作サイドの熱意がとても感じられる内容であった。

ウェザー・リポートと実妹との近親関係(インセスト)など、キリスト教の因習も絡んではいるようではあるが、偶発とはいえ少年誌としては深掘りは難しいだろうが、小話としては大胆なプロットではあった。(アナスイも最初は女性を設定していたらしい。)

今回は空気(酸素)だった。過去作では泡状、車(救急車)に轢かれて死亡するなど、想定外の呆気なさがこの漫画の魅力ではあるが、作者が本作で言いたい天国という概念が分かりにくく、DIOと神父が目指そうとした理想も若干違う印象を受けた。
そして次作(スティール・ボール・ラン)はパラレルワールドへ話が流れることになるが、雑誌社がお約束とするトーナメント制度に近い感じもあり、無意識なりにも本作で区切りをつけたかったような意図を汲み取ってはいる。

プッチとの戦闘中に飛ぶ時に弧を大きく描く鳩の話は「ハンニバル」から引用や、3つ以上の記憶しか思い出せないスタンドのエピソードは「メメント」などの映画による影響は後半もあった。

最終話のオープニングテーマは少し変えている。またエンドテーマはジョセフ編の主題歌(イエス)を使うあたり凝った感じではあった。

[2024年6月13日〜7月24日:MXテレビ(録画)]
アー君

アー君