山のトンネル

ダンス・ダンス・ダンスールの山のトンネルのレビュー・感想・評価

ダンス・ダンス・ダンスール(2022年製作のアニメ)
4.4
2022.5.03★3.5
主人公の口が悪すぎて好みは分かれそう。
世界が自分を中心に回っているかのように錯覚している倒錯的主人公とも言える。
だが、世の中には主人公のような人もいるわけで、この作品の継続視聴には主人公の成長を見守れる寛容さが必要。

(補足)まだ中学生という繊細な年頃のため、主人公のようにコンプレックスが肥大化し、それらが言動に表れることもあるのだろう。だが、一昔前にこのような言葉遣いをしていると、近所の奥様が集まる会合で「親の顔が見てみたいわ」などと後ろ指を刺されたものである。そして親の顔に恥じぬように自分の言動を反省し、改心するという機会がもたらされていた。

しかし、現代では子供は「家」という単位では世の中の集団を捉えてはおらず、親の顔を点てるよりも肥大化した自己愛によって個人主義が蔓延っているような気もする。また、以前に比べて親同士の交流がネット上に分散した(公園に集まって雑談→LINE上でのやり取りに移行した)結果、周囲の大人からの教育的指導が無くなってしまったことを表象しているのかもしれない。

いずれにせよ、自分らしさや個人の自由を追求できる時代になり、主人公のようにバレエをする男子が漫画でも取り上げられるようになったわけだが、人としての配慮や尊厳を守るマナーのようなものはあって然るべきなのではないだろうか。このように思うのは自分が多少は大人になってしまったということの裏返しなのか…

(追記)2022.5.18
こちらはバレエに興味を抱くきっかけの動画としては面白いが、バレエの世界で一流を目指す人たちを描ききれているかというとそうではないと感じた。バレエのトップ層の世界は本当にシビアでストイックで生半可ではない。

(追記)2022.6.19
良い。すごく良くなってきた。

(追記)2022.7.1 ★4.4
どんどん良くなってる。潤平がどんどん成長していく。かませ犬になってしまった潤平だが、全てを捨て去り、スカラシップの道を切り拓く。

◉バレエについて
バレエは動く彫刻。
型を知る

眠りの森の美女
ドン・キホーテ