ウシュアイア

takt op. Destinyのウシュアイアのレビュー・感想・評価

takt op. Destiny(2021年製作のアニメ)
3.1
黒夜隕鉄が降ってきてそこから湧き出した”D2”と呼ばれるモンスターは音楽に引き寄せらる習性があるため、世界から音楽が失われてしまう。”コンダクター”は音楽(名曲)の力により生み出された少女戦士・”ムジカート”とともに”D2”と戦うお話、ということでいいんだろうか?

主人公のタクトは名指揮者の息子の音楽家で”コンダクター”で、タクトの幼なじみの家の養子になったコゼットはD2の襲撃により死亡するが、ベートーヴェンの『交響曲第5番運命』を身に宿すことにより、ムジカート「運命」として蘇り、D2と戦うことになる。

戦士ムジカートが音楽により生み出されたものだから、コンダクターの音楽家としての能力がムジカートの戦闘力に影響しているようだが、コンダクターが音楽家としての能力を発揮する場面があまりないため、音楽の力と戦闘能力の関係性が分かりにくい、というか切り離されてしまっているように見える。設定は悪くないのに、脚本により設定が分かりにくく、話の展開が脈絡がなくなってしまっている。

タクトたちはD2を倒しながら旅をするのだが、その中でタクトが音楽家としての成長をし、同時にムジカート「運命」も強くなっていく、というように描いていけばよかったのではないだろうか?

舞台は現代~近未来のアメリカで、雄大な風景が背景としてしっかりと描きこまれていることもあって、映像に美的センスを感じる。

なんだかすごくもったいない。
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