クロちゃんP

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編のクロちゃんPのレビュー・感想・評価

5.0
最高のアニメ会社?スタジオジブリ?ディズニー?ピクサー?いいえ、スタジオディーンです(個人の感想です)。
(以下、早口)
史実を元に実際の登場人物と絡めつつストーリーを組み立てていて、時代劇としてクオリティが高い。また季節の変わり目と時間の経過を四季の描写や花で表していてその表現が美しい(詳細はメイキングPVがYouTubeにあり)。更に所々に時代劇をリスペクトした要素が含まれていて、特に1962年公開、黒澤明監督「椿三十郎」のオマージュがふんだんに使われている。たまたま観て気付いた時変な声出た(この作品の理解度を深めたいがために黒澤映画の沼にハマってしまった...)。
何よりこの作品が凄いのは殺陣シーン、動きの良さもさることながら随所に音ハメが伝われており殺陣を気持ちよくしている(サイコパス)。音楽は岩崎琢が担当、In Memories "KO・TO・WA・RI"この曲が特に作品に激ハマリしており、逆にこれを聴くだけで作品全体の雰囲気がわかる。脚本の大筋は原作通りだが監督の古橋一浩を中心に大人テイストに手が加えてある。主人公の今の状況を説明セリフで表すのでなく、駒の動きや酒の味で表現している、なにそれかっこいい。1番大事な要素、結末の十字傷を付けるに至った経過、こんなとこ改変してくると思う?まず結末は原作通りにしておこうって思うよ...偉い人や原作者に怒られたくないし。この結末について答えは明言されていない。答えがない。人によって全然解釈が違う、当時と同じ熱量でいまだに考察している強火オタクもいる。考えた人や関係者はやっぱり作品についてあまり明言しない方が良いらしい。ドラゴンボールの戦闘力論争は主に関係者の何気ない一言から始まった。こんな不毛な争いはもうやめましょうよ。「作者(監督)の人そこまで考えてないと思うよ」というある有識者の名言があるが、わりとそこまで以上に造り手は考えている!って近所の犬が言ってました。だから考察はすればするほど良い。しらんけど。
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