このレビューはネタバレを含みます
謎の女・峰不二子の過去に迫るTVシリーズ。後に『次元大介の墓標』から連なる原点回帰を目指した『LUPIN THE ⅢRD』シリーズを手掛ける小池健が初めて監督した作品。
全話ノルマの如く不二子の裸が映され、従来のTVシリーズよりも原作の持つアダルティな魅力を兼ね備えている。
峰不二子、ルパンにもその素性が知れない謎の女であり、そのミステリアスさと老いを全く感じさせない妖艶さを併せ持ち、出自が描かれることで逆に魅力が損なわれてしまわないかと危惧してしまう。しかし、やはりモンキー・パンチでさえ描かなかった過去を無理矢理こじつけることはせず、先日久々に鑑賞した『殺し屋1』と同じく、記憶の植え付けによるものだった。
後付のようにレギュラーキャラの邂逅、真の黒幕、オスカーの後処理と展開され、急にド直球のSFでラスト2話を駆け抜ける様は、過去の劇場版でも見られたシリーズのらしさである。と同時に、もったいぶった割には広げ過ぎた風呂敷を綺麗に畳めたとは言えず、オスカーに至ってはレギュラーへの不満と罵倒ばかり繰り返すクズキャラ故に1話もかけて過去を描くには魅力が足りていないキャラだった。
ただ、原作での露悪的な描写、特に正義漢なだけではない銭形警部の姿は、今後のTVシリーズでも観ることのできない貴重なものとなるだろう。