基本的に(俺の人生にガキのイチャコラなんて屁の足しにもなんねぇ!)ってタイプなので、映画もアニメも青春ラブコメには全然興味無いのだけど、本作は登場人物のほぼ全員が狂人という『うまるちゃん』っぽいハードコアな日常系ギャグが主体なので最後まで楽しく観られた。
ヒロインの阿波連さんはただ可愛いだけじゃない大胆な顔芸の数々で笑わせてくれるし、なんと言ってもライドウの常軌を逸したクソバカマヌケ野郎っぷりは本作最大の魅力。阿波連さんがライドウへの恋心を徐々に募らせていくことで演出がウェットな方向に流れそうになると、すぐにこのボンクラ野暮天男の低脳モノローグがお笑いのノリに引き戻してくれるバランスが絶妙。あのポーカーフェイスから発せられる「〜じゃね?」という印象的な自虐ツッコミも癖になる。
シーズンの終盤では、さすがに惚れた腫れたの要素も強くなってくるが、単純な恋愛描写というよりは、どちらかというと友情やコミュニケーションについての物語として着地する辺りも含め、大人の情感があってとても素晴らしかった。
もし2期があるのであれば、桃原先生よろしく俺も血ヘド吐き散らかしながら阿波連さんとライドウの恋路を最後まで見守りたい。