※ ネタバレを含むため伏字を多用します
家族が前々から言っていたんですよ。
×××は信用できない、って。確かに彼は少年期に恐るべき行為に手を染めますが、何よりも恐ろしいのは結果ではなく、そこに至る経緯。躊躇がないんですよね。
つまり、最初からブレていないんです。
何よりも自由を大切にし、その自由を侵す存在は排除する…その姿勢は変わっていないんです。そこに本作の“稀有”な部分があると思います。
長期連載で登場人物が変わるのはよくある話。
というか、偉そうなことを書くならば、それが原作者の成長。物語のカタルシスは登場人物の成長にある、ってどこかの偉い人も言っていました。って僕のことですが。
何はともあれ。
×××から××××臭がプンプンとしていたのは事実なんでしょう。そして、嗅覚が鋭い人が気付くのも当然だったんです。大半の人は騙されたと思いますけど。
勿論、僕も騙されました。
と言うよりも、僕も自由を貴びますからね。彼の気持ちが解らないでもない、んです。いや、寧ろ、共感マックス。世界を滅ぼしたい、と考えるのは日常茶飯事ですからね(ここは笑うところですよ)。
でも、家族は只管に言うのです。
「×××は××××だ」と。むぅ。なんだか僕が責められている気分。容易に「彼の気持ちが解るなあ」なんて言えません。
なのでとても複雑な気分でした。
×××の気持ちも分かるし、彼と対峙するアルミンたちの気持ちも分かるし。巨人に踏み潰される少年にはツラくなるし、赤黒く空が染まる様はトラウマ級だし。
いやぁ。本当にスゴい作品ですね。
原作も然ることながら、それを忠実に描き切ったアニメのスタッフも見事な限り。10年近くかけて走り抜けたラストは圧巻です。
まあ、そんなわけで。
ファイナルシーズンのファイナル一歩手前。ネトフリで鑑賞すると連続アニメの様に分割されているのでこま切れ感は否めませんが…そんなことは細かい話(でも、どこまでが前編でどこからが後編なのかは分かりません)。さあ、残るはファイナルのファイナルだ!