このレビューはネタバレを含みます
Netflixで進撃の巨人アニメシリーズを一気見した。
本当に、今観ることができてよかった。
とっても壮大な世の中の現実やそこにある愛を描いた映画である一方で、私1人のための映画でもあった。
元々観始めた時は、巨人と戦うだけのアニメかな?くらいにしか考えてなかった。
最初の巨人が現れていきなりグロテスクなシーンをみるのが辛かったけれど、その巨人の秘密が少しずつわかるのが面白くて先を見るのが止められなかった。そしたら、いつの間にか知ってる話になっていく。あれ?これって、巨人の話じゃなくて、どこかで聞いたことのある、『戦争』の話だよね。
でも、さらに観続けていくと、これって、私が普段感じてるけど、目を背けてることだよね。どこか遠い国の戦争の話じゃなくて、限りなく個人の話。
一人ひとりの主人公たちがある場面では英雄で、ある場面ではとても情けない顔を見せる。
最終的に、ただのバカな1人の人間だった、と気づく時が来る。でもただのバカな1人の人間だけれど、『愛』が持つ力の何よりも勝る強さ、時にとんでもなく残酷になれるほどの強さを見せつけられる。
ただ、あなたと丘の上に走っている時、あなたと花を植えたかった。意味なんてなくても、それが生きている理由だった、というとてもシンプルだけれど、それを守るのがどれだけ難しいかを壮大なストーリーで教えてもらえた。
ずっと観続けていきたい。
そして、皆にみてほしいアニメだと思った。
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世界、世間、個人と次々にいろんな角度で世の中で起きてることを切り取って見せてくれる。
無数の個人がいて、その個々の思いが確かに世間とか世界に影響を与えていて、めちゃくちゃに絡み合ってすごく複雑に見えるんだけれど、一方で誰もが求めてるもの、大切にしたいと思うものは本当にシンプルで、突き詰めるとそこに行き着くんだな、ていうのを壮大な物語で教えてもらえるアニメだった。感無量。
それって皆誰しもが知っているんだけれど、思い出せないだけなのかもしれないなーとふと千と千尋のあのシーンを思い出した。
とりあえず、しばらくしたらもっかいみたい!
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メモ
・個人の純粋な夢や希望は時に立場の異なる誰かの尊厳さえも踏み潰す行為になることがある。決して悪の側面だけでなく、ただの1人の人間の夢が生み出した結果という場合もある。