ハバネロ錬金術師

進撃の巨人 The Final Season Part.1のハバネロ錬金術師のレビュー・感想・評価

進撃の巨人 The Final Season Part.1(2020年製作のアニメ)
4.9
そう言えば、
いつの時代も進撃してくるのは悪役だったな。そしてそれを止めるのが正義の役割だった。

エレンの心の声が全く描かれなくなり、彼は完全に謎の人物になってしまった。うちはサスケ状態である。

彼の真意も、今までは「敵を駆逐し自由を得ること」だったが、それは今でもそうなのか?それとも変わってしまったのか?
色々と推測することは出来ても、真実はまだわからない。

でも多分、彼は人を信じるのをやめたんだと思う。問題の解消を一人で成し遂げようとしているんだ。
仲間に助けられることが多かったとはいえ、仲間を信じて失敗した経験も多いからね。
後の世代を信じて託すという言葉は、聞こえは良いが、その実無責任な考え方でもある。
ベルトルトも言ってた。「僕たちで終わらせる」って。
エレンはやる気だぞ。問題を先送りにするよりも、自分自身の手でその問題にケリをつけることを選んだ。たとえそれがみんなにとって最善かどうかわからないとしても、それを吟味している時間はないし、そもそも世界の全員にとって何が最善か、意見が完全一致する時なんて永遠に来ないだろうから。
自分がそうするべきだと決断したからそうするんだ。

ミカサが助けた子供、サシャが助けた子供、ガビ、ファルコ……
ネクストジェネレーションズの反応を見せたのはやはり理由がある気がする。問題を先送りにするなって。
「この役割には順番がある」の話もリンクしてる。エレンより上の世代のグリシャ達の言ってたことと同じやりとりを、エレンより下の世代のガビ達も全く同じやりとりを続けている。「これいつまで続くの…」ってことを表してるんだ。

時間をかけて話し合って解決策を導き出そうなんて悠長なことは考えない。その話し合いが何世代にもわたって続く間、人々は変わらず地獄にいることになってしまう。
エレンの強硬策は、問題の解決はできなくても解消はできるものなんだと思う。彼はその為に進み続けると決めたようだ。エレンにとっては他に道がないんだろう。
解決する「かもしれない」に頼るのをやめた。

人に託さずに自分で背負うって、
まさにうちは一族そのものじゃないか。