このレビューはネタバレを含みます
舞台はイギリスっぽい架空の国。
スパイのロイド、殺し屋のヨル、エスパーのアーニャが互いの利益のため、仕事や能力を隠しながら偽装家族を形成していく話。
ロイドの任務が物語の主軸であり、アーニャを名門のイーデン校に入学させ、お偉いさんに接触するために学校生活で高評価を得ることがメインの目的となる。
その過程で、家族の絆にまつわるほっこりエピソードなどが差し込まれる形で進行していく。
職業がスパイや殺し屋ではあるが、ジャンルはホームコメディなので雰囲気はユルい。
何やら東の国と西の国でばかし合いをしているが、ロイドたちの困難として立ちはだかるのであれば中身は何でも良いのかもしれない。
メインキャラクターも皆魅力的だったが、特にアーニャが良かった。幼女の鏡とでも言うべき完璧なフォルムをしている上に、結構性格がブラックなのが楽しい。
話で言うと、ドッジボール回が一番楽しかった。
作画も全体的にキレイで安定していた。
ただ個人的に気になったのはヨルの倫理観。普段めっちゃ殺人してそうだし、それについて全く罪悪感も持ってなさそうだが、一方で良き妻であろうとしたり、アーニャのことを想う気持ちは持ち合わせているようだ。
今まで殺してきた人たちの中にもアーニャのような子を持つ親もいただろうに、そこに思いを馳せることはなく、自分とその周りだけ良ければ良いという感覚っぽいのがすごく違和感があった。
ポンコツな殺人マシーンという感じで、正直こんなやベェやつと一緒に過ごしたくはないな、と。