最初はどこかストーリーの進行が重たくて、始まり方もストーリーも初代ガンダムをなぞってるだけ?感があったけど、次第にストーリーと自分の理解が深まっていくうちに面白さが増していった。設定自体というか物語の主軸も初代よりもバカでも分かるシンプルな設定で理解しやすかった。医学が発展したことによって遺伝子操作が可能になり造られた人間(コーディネーター)vs普通の人間(ナチュラル)というのは本当に分かりやすい構図だった。そしてそこに2024年というこのアニメが作られた22年後でもタイムリーなもう1つの視点が組み込まれ、主人公たちはその視点で戦っていくのも感情移入はしやすかった。自分はこういう中立的な立場を取る主人公陣営ってあんまり好きじゃないんだけど、このアニメはラクス・クラインを除いて素直に応援できた。フレイとかも自分はこういう女性キャラは嫌いなことが多いんだけど、しっかりと筋が通っているように思えたので嫌いになれないどころか好きだった。バジルール少尉も凄く良い。全体通してどのキャラクターにも弱点があり、各々の、その時点での“正義”があるというのが、正に“戦争”というモノを強く感じてよかった。しかし、ラクスだけは、どこか高い位置から、何かを悟った地位で語りだすし、そのわけすら全然描かれないので、なんだかいけ好かないキャラだなと思ってしまった。キラにだけは弱さをみせられる、女をみせられる、というのは描かれていたけど、結局彼女の深さというか、えぐみは何なの?という感じだった。あと、seedだか石割れて覚醒するやつも、この作品を見ただけでは種明かしされないし、消化不良だった。まとめると、序盤は重たかったが物語に慣れてくると名作と云われるのも納得できた。あと、やっぱ物語を面白くすることにおいて恋愛って強いわって実感した。