都部

名探偵コナン 犯人の犯沢さんの都部のレビュー・感想・評価

名探偵コナン 犯人の犯沢さん(2022年製作のアニメ)
2.7
名探偵コナンの非現実的な設定や世界観を現実的な視点からコメディとして取り扱う作品は遥か昔のインターネットSS時代からあるようなないようなきらいがありますが、公式のスピンオフコミックでそれをやることで生じる面白さを維持した展開や話作りは味わいとして悪くない。

しかしスピンオフならではの過剰な演出や演技が映像として起こされた際に上滑りしている印象は鑑賞しているとどうしてもあり、尺の短いアニメシリーズであることを加味してもマンネリを感じさせる。

斬新/新鮮のラインは序盤の2.3話までで、そこからはコナンの要素を交えた上京コメディに推移していくのですがそのコメディセンスが個人的には芳しくなく、犯行に及ぼうとするも及べない特定の個人を主人公としたことで進展しない状況の中で出来る滑稽な出来事の幅が限られているんですよね。ですから笑いのタネとしては浅いものばかりで、ギャグアニメだからと縦軸も不明瞭かつ肩透かしのオチを迎えるので締りがない。

ただ短尺の12話の中で原作のキャラクターを出来るだけ多く登場させることで賑やかさを演出することには成功していて、ダラダラと見るアニメとしてはまあ悪くはないのかなと。
都部

都部