● ビジュアルの素晴らしさと世界観に酔う
まず何といってもビジュアル面の素晴らしさ。
一度作り上げた立体彫刻に、筆で上から色を塗り重ねたかのようなキャラクターは圧巻。
世界観の作り込みも素晴らしいの一言である。
● ただ、三話から後、失速してない?
メインキングのインタビューか何かで、スタッフの誰かが、
「世界観を知らない人の為に、気を配って作った」
というような事を言っていたが、実際、三話まではそのように観ることが出来た。
が、残りの四~九話については、
正直、「これは誰の物語なのか良く解らなくなってしまった」。
具体的に言うと、一~三話は、ヴァイ(赤毛のガントレットねーちゃん)を中心とした物語、
四~九話は中心を欠いた群像劇になっていると分析している。
当初、本作が観やすく感じたのは、これは「ヴァイの物語」との感覚があり、
それが途中から崩れてしまった事が、失速感に繋がっていると思われる。
LoLのファンにとっては、たくさんのキャラが出てくる事に楽しさがあるかも知れないが、
素人にとっては、もっと単純で良く、
「中心人物は固定しといた方が、良かったんじゃね?」
との気分にさせられた。
その意味で、大変残念ながら、本作は「ファン以外に対して失敗している」と言わざるを得ない。