かささた

地球外少年少女のかささたのレビュー・感想・評価

地球外少年少女(2022年製作のアニメ)
3.5
1月28日よりネットフリックスで配信され始めた全6話のアニメーション・シリーズです。原作・脚本・監督はあの「電脳コイル」の磯光雄です。あの「Air」で重々しい出刃包丁(?)に振り回されながら闘っていたエヴァ弐号機と量産機の原画を描いた磯光雄です。
「電脳コイル」もそうでしたが途轍もないリアリティを持った至近未来の世界を描いています。
宇宙ステーションにたまたまいた少年少女が事故に遭い、襲い来るいくつもの危機を知恵と勇気とこれまで想像もしなかった新しい気づきとで乗り越える話です。すごい面白かったです。AⅠの知能が臨界点を越えるという現実世界でも話題になっているシンギュラリティ・ポイントを作品世界の背景で取り扱っていますが、珍しくそれを肯定的に捉えているのが特徴でしょうか。
ただこの作品「かつてない新しい作品」ではないんですね。キャラクター・デザインと総作画監督は「交響詩篇エウレカセブン」の吉田健一です。眼球の大きい、ちょっと漫画っぽい髪型をしたおなじみのキャラクターたちで、見ていて安心感はありますがやや新鮮味には欠ける印象です。物語の土台となるのはおそらく「15少年漂流記」でやっぱり安心感はあるのですが、日本のアニメーションでは先例があります。ネタバレになるので書きづらいのですがキャラクターは「交響詩篇エウレカセブン」を、物語は「銀河漂流バイファム」を、クライマックスのシチュエーションは「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」を、そしてテーマに関わる「自分自身や物語それ自体をさらに高次元の視点から俯瞰する」という展開は「インターステラー」をどうしても思い起こしてしまいます。素直な気持ちで観ていない僕も良くないのですが似ている何かを思い起こしてしまうことの多い作品でした。
なんでしょうね二次元で三次元を表現しようとしているもどかしさ、現在手元にある材料だけで見たことも無いなにかを表現しようとしている気概のようなものを感じます。ものすごい情報量を持った作品でもあるので何度か観返していきたいと思います。

かささたさんの鑑賞したアニメ

かささた

かささた