平田一

リコリス・リコイルの平田一のレビュー・感想・評価

リコリス・リコイル(2022年製作のアニメ)
4.9
“この日常には、ワケがある”

アニプレックス×足立慎吾×A-1 Pictures の面々が、再び集ったオリジナル傑作TVアニメーション!

リコリスという秘密組織に籍を置いてる二人の少女、千束とたきなを主軸に据えた、秘密とバトルと深愛ドラマ。

まさかこれほどフィーバーするとは初回の時には思わずでしたが、こうして話題になってくれて、支持者の一人として嬉しい!

監督は足立慎吾さん。国民的アニメーション「ソードアート・オンライン」、「WORKING!!」シリーズなどで知られるアニメーターですが、監督を務めるのは今回が初だとか。オリジナルアニメ自体はキャラデザと総作画監督として携わった「ガリレイドンナ」からニ度目。まあこちらの作品自体はもうちょっとな出来映えですが、その足立さんがまとめた同人誌(「Galileidonna のはなし」)のあとがきで「もう一回オリジナルアニメを作るチャンスをください」って項目があったから余計に熱くなりました。好きで買った同人誌にその文章偶然見つけ、それが後に「リコリス・リコイル」に繋がるって熱すぎる!

肝心の感想は、他の方とおんなじですが、久しぶりに全話見ていて気持ち良かった傑作です!

無双レベルの戦闘力と、他者のことを常に気遣い、自分を優先できないという最強のリコリス・千束。その千束から影響を受けて変わっていくたきな。この二人、いいえ言葉を改めるなら「ちさたき」を、応援し、追ってくだけでも満足感高しです! 千束に隠された秘密、真相を知るたきな。バディであり個人として気持ちをぶつけ合う姿、抑えきれない千束に対する想いが爆発するたきな。特に第12話なんか嘆き叫ぶたきなの姿に、こっちもつられて感情が揺さぶられて泣きました。あそこの若山さんの芝居、ホント真に迫ってました。

真島もここまで面白いとはまったく思わなかったです。一見どこか「PSYCHO PASS」の槇島を思わせて、けどそっちに全然行かず、独自の魅力で魅せていく。中でもクライマックスでの大立ち回りは最高で、彼は絶対続編があれば登場して欲しい! 松岡さんはまたもや新たなハマり役を得ましたね✨

もうね、どの回もホント素晴らしかったけど、敢えて言うなら最終回のミカさんに感謝すぎ。おそらくすべてのリコリスファンが、たきなが願っていたことを、代わりに果たし、カタルシスを与えてくれた。最高です。

あ、ちなみに言っておくけど、黒幕へのアレじゃあないよ。その前の「能ある鷹は爪を隠す」と「制裁」よ。


これ以上は何を書いても稚拙に感じるかもだけど、極上と言っても絶対差し支えない一級品。ガリドンのリベンジを果たせた意味でも痛快ですし、まだ新鮮なオリジナルがあったのかって喜びを、今も書いてて噛み締めている、今年度の激推しです!

てか今年は下半期に化け物アニメが多すぎよ✨
平田一

平田一