割と面白かった部類に入るアニメだし、スレッタとミオリネが結婚して悪くないEDではあった。
ただSNSでの反響を意識した展開か。
多くを語らずにオリジナル設定を中心に進めた物語が結局最後まで何も詳細を語ることなく進められ、分かりにくい事この上なかった。
週一でパッと見ているだけでは理解させる気のなかった展開と思う。
だからこそ「分からね~」「○○は◆◆で~」だの感想、解説が盛り上がり話題沸騰になることを狙ったのかな。
しかし中盤はネットでも補完できるから良いとして、最終話くらいはすっきり見させてほしかった。
結局スコア8って何がどうなったんだ、何で死人が具現化して触れるまでに具象化できたのか、なんで粒子に触れると物体が消滅するほどの影響下となったのか……挙げればキリはないしネット上にいくつも答えはあるかもしれない。
でも釈然としない。見せようと思えばタネを見せられたはずなのに、あえて見せずにネタだけ積み込む姿が気に喰わね~
演出の考察とかは楽しい部分もあるけど、SFの検証なんてちっぽけも楽しくないので頼むから物語で答えを明示してくれよ
一期で心配になったまま終わった家父長制は……まぁ心配そのままに終わりましたね。
ミオリネも父親のあっさりした一言(亡き母親との約束で厳しくしていた)で蟠りが解けたし、グエルも父親に対して「ずっと探していたんだぞ」の一言で気持ちを許して……父親死に際の一言なので優しさの呪縛に憑りつかれることは否定できないが……弟までも大好きな兄をあれだけ厳しくしていた父親を殺された恨みを兄に持つ気持ちもあったり。
さらにスレッタも、自身ではなく亡き娘のために世界に犠牲を払ってでも変革しようとする母親を許そうとしたり。
これがスレッタとプロスペラだけの親子関係を描いていたのであれば、最後にスレッタが「それでも母さんを許します」は多少なりとも響くとは思う(しかしDV的支配下には置いているのでこの展開になった場合はプロスペラを許す展開に批判が入る)
それが結局三者同一、「許します」は嫌だった。不快。
お前らのされてきたことはもっと苛烈で、精神を蝕まれることで、身を削られるような痛みだったはずだろうになんで一言であっさり許してしまう? そして一言で許す、許される展開を作った制作陣もいやだ。
今回、水星の魔女はガンダムのお約束を光速でこなして新しいことを描こうとしながらも、肥大化した高齢者視聴者層(40~50代、または親世代)の毒を抜ききれなかった印象を受けた。
最後にスレッタとミオリネが結婚して誰もが溜飲を下げた印象の今作。
まぁ、まさにそうだとは思うし
「なんかよく分からない物語になってきたがとりあえずスレミオが結婚してキスすればいいよ」
くらいの気持ちで私は見ていたけど結局キスはしなかったね。日和りやがって……
鉄血から同性愛を本格的にアニメ作品で描いたガンダム。
水星で結婚をした。では次はどうなるんだろうか。
期待は無いし、特に希望も持ってないが。
とりあえず毎週楽しくは見られた作品ではあった。
ただこれを一気見すると訳が分からなくなりそうで、人に勧めるのはむずかしい気もする作品だと思った。
本当に実況向き……ライブ感を楽しむアニメであったと思う。
しかし今作を根拠に「ガンダムでもとうとう女性主人公で同性婚を果たしたから日本はセクシャルマイノリティに寛容!」理論が出てくると思うと本当に頭が痛い。
絶対出てくるから。見逃すな。