世界観はほぼ『攻殻機動隊』に近いのですが、強烈なオリジナティが出てます。まずなんといってもアニメーション。SF設定の説明やドラマはそこそこに、とにかく圧倒的なアクションシーンの連続で10話がを一気に駆け抜けます。
絵柄はSF的なディティールよりも、ポップでおしゃれなイラスト感を全面に見せる感じ。さらに、ブレードランナーのように暗い画面に無機質な光が当たったような色彩のデザイン。それらが相まってとにかくカッコいいの一言です。
序盤のデイビッドの貧困のどんづまり感はケン・ローチ作品を思わせるほど生々しくリアルです。そこで手にする軍用インプラントは、彼の人生を変える力となりながらも、彼を殺す呪いでもあります。スカッとするアクションとは裏腹に、ストーリーの閉塞感が緊張感を生んでいて、観ていて飽きなかったです。
彼が呪いのリミットまでに何を成し遂げるのか。その答えは意外とシンプルで純粋です。きれいに終わるラストでなかなか良かったです。
