しげもん

伊藤潤二『マニアック』のしげもんのネタバレレビュー・内容・結末

伊藤潤二『マニアック』(2023年製作のアニメ)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

友人の勧めで視聴しました。原作やその他関連作品はは未読ですので、その点ご了承ください。

作品レビューとして「よかった点」「気になった点」、ネタバレ多めの「雑多な感想」の三本立てでお送りします。


よかった点。
声優さんの演技が素晴らしかったです。特に不快感を煽るようなキャラクターを担当された方々の演技は、見事に役割を全うされていたかと思います。


気になる点。
アニメーションとしてのクオリティは高いとは言えないかと思いました。上述の演技や音響など音周りに関しては概ね好印象でしたが、原画や動画に関してはうーんといった感じでした。本作は毎話完結形式をとっているため、この辺りに求めるクオリティが私の中で無意識のうちに他よりも高くなってしまっているのかもしれません。


以降雑多な感想。
お気に入りのエピソードは『首吊り気球』と『墓標の町』です。30分いっぱい使うエピソードの方が単純にお話の内容が濃いからかもしれません。同じ30分枠の『富江・写真』に関してはあまり好みではなかったのですが、おすすめしてくれた友人に聞いたところによると、富江は珍しく複数エピソードに登場するキャラクターで『富江・写真』は富江の初登場エピソードではないとのことです。初登場エピソードの内容を踏まえたうえで観るとまた違った印象だったのかもしれません。

録画を視聴する際には毎回原作のCMが流れていました。そこで登場する原作の絵を見る限りだと、あの特徴的かつ凄みのある絵だからこそ形成できる魅力が大きく、本作にはそれを落とし込みきれていないのではと感じざるをえません。そのため、原作の存在を知るきっかけにはなれても、本作自体が独立した強みがあるかというと難しいと考えます。オムニバス形式ではありますが他人にはオススメできないかなという作品でした。お気に入りのエピソード回をピックアップして「この回だけ観てみて!」といった使い方はできるかもしれませんが、原作を読んでいない私でも「原作を読んだ方がよいのでは?」と思ってしまいました。
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