このレビューはネタバレを含みます
両親の再婚により兄妹になってしまった二人が家族になるまでの物語。赤の他人だった男女が家族になるのは恋人になるより難しい。その二人の絶妙な距離感を静的に淡々と描く。呟くようなセリフも、全編に散りばめられたモノローグも、ピアノを基本としたBGMもすべてがエモい。エモいのだが、エモいだけで決定的な何かが足りない。かなり難しい表現に挑戦しているのは分かるが、作画も心もとなく、すべてがうまくいっているとは言い難い。120分くらいの映画にしていればかなり化けた題材だと思う。