ID-0のしぃのレビュー・感想・評価

設定は面白かったけど、それ以外は別に。

多分この作品の問題を端的に表すのが、クライマックスで流れる「ソーラン節」だと思う。テーマも作風も世界観もキャラ設定も、何をとってもニシン漁の労働歌を、宇宙炭坑夫たちの「最後の戦い」で使う正当性が無い。それを「ノリ」で使ってしまう作品が『ID-0』。それが気にならない人は多分楽しめるけど、そこに違和感を覚える人は、浅はかな「哲学談義」や回収が適当な伏線、薄っぺらいキャラ、曖昧なSF考証などにも同じように不満を覚えると思う。