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攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXのsummerのネタバレレビュー・内容・結末

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(2002年製作のアニメ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。アニメとかドラマとか、何話もあるやつは途中で見るペース落ちちゃうタイプなんだけど、これは一気に見た。二週間かからなかったな。

笑い男事件に関わる話も、一話完結型の話も、どちらも見応えあり。頭使うから気楽に見れるわけじゃないけど、ハードボイルドで惹き込まれる。
どの話も、心臓がぎゅってなる。悲しいとか悔しいとか感動して泣くとかじゃなくて、切ないに近い気持ちになる。大げさな波じゃなくて小さい波紋がいくつも起こるかんじ。

トグサ良い奴なんだなあ。13話、少佐が敵を拘束したとき、女だと思ってニヤッと笑った敵に対して、「こいつ舐めてやがる!少佐、代わりますよ」と言ったトグサに、"普通の""気のいい""男らしさ"を感じた。家族を大事にしてるのもいいね。公安9課の男たちの中ではトグサが一番若いのだろうか。

バトーの過去に触れる10話がすごく好き。シビアだけど熱血漢でもあるらしい。肉体だけでなく精神も強い男。俺の戦争はもう終わってると言い切れる強さ。"専用のタチコマ"を作るところもお茶目。というか、なんだろう、愛情深いんだろうか?トグサが重傷を負った記録を見たときの様子から、仲間思いであることは間違いないし、その「仲間」の中にタチコマも入ってるってことだね。たぶん。9課に未練はないが思い出はある、と言うのもいい。25話、少佐のセーフハウスでの少佐と右腕を失ったバトーとのシーンはドキドキした。お前がナンバーワンハードボイルドだよ。あの雰囲気からわりとあっさり腕時計の話に切り替えるのも、大人ってかんじだ。最終話、トグサに「馬鹿だねえ、お前は」と言う温度にぐっときた。

少佐は髪型も衣装も変なんだけど、変なやらしさがない。セクシーだけど気品がある。スマートさ。臨機応変さ。冷徹さ。でも仲間思い。21話のラストにグッと来た。イシカワ、それをこっちに寄越せ!腕時計をつけ続けられるように女性体にこだわる繊細さ。

タチコマ本当にかわいい。声としゃべり方がよりかわいさを引き立たせてる。動きもコミカル。癒されるけどハッとさせられもする。タチコマたちの最期、ずるい。
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