チャレンジングなアニメは好きなのだが、本作はまさに「これをアニメ化するの??」といった作品。
原作は冲方丁のファンタジーノベル。
ファンタジーである事を差し引いても、出てくる用語は独特だが、テロップを使ったり読み方を優しくしたりと親切な作りにはなっている。
最終回でアドニスが属することになる飢餓同盟(きがどうめい)なんて、原作ではタルトタタンと読ませるらしい。すごいよね笑
原作未読なので、毎回公式のストーリーを読みつつ視聴した笑
世界観は独特でも話の内容としてはそこまで難解でもない。
獣人の世界でただ1人の人間ベルが、自分のルーツを探したいと願う。
ただし旅に出るためにはローハイド王の支配から解かれなければならず、そのための試練を乗り越えていくといったお話。
映像化する意義がありそうなテーマではある。
キャラクター達もなかなかクセが強い。
ベルは王道ジャンプ主人公みたいなキャラで分かりやすいが、他のキャラはセリフの言い回しが古典ファンタジーなのも相まって取っ付きにくいかもしれない。
ただ自分は逆にそれが好きだった。風流なのよ笑
姿は幼く、でも飄々としてくえないキティ、剣は強くともメンタル激よわの呪い持ちアドニス。
戦闘で一皮剥けたギネスと人魚のコンビも面白い。ローハイド王の倫理が訳わからんのも「らしい」し、バンブーは便利だし笑
ただ作画の方はもう少し。
キャラデザは、あえて可愛いらしいのがこのややこしい物語に合っていたと思うけど、もどかしいシーンが多かった。
作画の丁寧さは「説得力」にも関わると思う。
動きが滑らかでなくても構わないから、キャラの造形と表情は安定させて欲しい。
劇伴が良いシーンでは、なおさらそう感じた。
ラストは自分だけの剣を育てるこの世界で、アドニスがやっと呪いに耐えうる剣を手に入れるも、不穏な空気で終わった。
2期けっこう楽しみにしている。