ただのレースアニメだと思っていたので、まさか震災や津波にも踏み込んでくるとは思わなかった。全体として演出が凝っていて、物語だけでなくアニメとして楽しめる。最近は原作漫画やラノベにおんぶに抱っこのアニメ界隈だけど、こんなオリジナルアニメをつくれるならまだまだ期待はできる。
ラストレースも本当に素晴らしかった。アニメだからこそのカメラワーク。普通なら実況がレースを盛り上げるんだけど、今作はあくまでヒューマンドラマ。観戦する各々の「がんばれ」が最高の演出となる。
『応援なんて本当は相手のためなんかじゃないんだってこと。結局応援するやつのためなんだよ。』という1話の言葉への回答。
父親へ無責任な応援を送り続け、父親の力で表彰台へ上がろうとしていた過去の自分への後悔、応援なんていらない一人で勝つという言葉の意味が明らかになった6話を経ての最終話だからこそ泣けた。
製作者だけでなく、こんな素晴らしいアニメの糧になってくれた協賛企業も誇ってほしい。
